書道歴25年以上(師範資格あり、でもブランク期間もある)の私、陸羽が書いた作品を紹介します。
漢字の成り立ちや、成り立ちを知った上でどのように作品で表現したか(書いたか)等、まとめております。
この記事では、以下のことを解説・紹介していきます。
・『愛』の漢字の成り立ちには、「切ない想い」が表されている。
・作品で表現したのは、「切ない想い」ではなく「大切な想い」。
・トートバッグ、作ってます。
よろしくお願いします‼︎
愛 / 漢字の成り立ち
「㤅」+「夊」が組み合わさってできた漢字
『愛』という漢字は「旡+心」=「㤅」、「夊」の組み合わせで出来ています。
上部の「㤅」
まずは、「㤅」。「旡+心」が組み合わさっています。
「旡」には、いっぱいになって詰まる、塞がるという様子が表されています。また、後ろを顧みて立つ人の姿を表している、ともありました。(※調べているなかで、漢字の解説に若干の違いがありましたので2つとも載せておきます。)
そこに「心」をつけ、胸がいっぱいになることを表しました。
この2つを合わせた「㤅」には、胸がいっぱいになり、切ない想いで振り返ってしまう、心ひかれてしまう様子を表しています。
下部の「夊」
「夊」は、ゆっくり歩く、足を引きずって歩く様子を表しています。
足取りが重く、なかなか前に進まない様子が感じられますね。
「愛」は、切ない想いを抱える人の姿を表している
「愛」という漢字は、
心が切なく詰まり、振り返り、足取りが重くなった様子を表していました。
「愛」というと、ピンク色やハート型などを連想していたので、
「苦しさ」が前面に表されたこの成り立ちは、
私にとって驚きでした。
皆さんはどう感じられましたか?
作品について
漢字の成り立ちとの「違い」
漢字の成り立ちを見ていくと、切ない想い、苦しい様子が強く感じられる形であるとわかりました。
その「切なさ、苦しさ」を表現したいと思いながらも、少し離れました。
恋愛における言葉に、漢字の「心」の位置に注目したもので、『恋は下心、愛は真心』という格言(?)があります。
この言葉のように、現代では「愛」は真心や、無償で与えるものとして受け止めらることが多いのでは?と思い、成り立ちの意味をそのまま表現すると「苦しすぎる」ように感じました。
なので、イラストでは「切ない想い」を「大切な想い」に変えて描いています。
いつか、「切ない想い」バージョンも描けたらなぁと思っています。
文字について
書道用の毛筆で書いた字を合わせています。個人的に気に入っている柔毛の筆を使用。
「㤅」の部分では「いっぱいの心」を覆うような丸みを意識し、「夊」では、最後の払いを長く重めにしています。漢字の成り立ちを調べる中で、「夊」は両足に引きずるものがあるさまを象るというものがあり、それを意識し強調しました。
グッズを作ってます。
BOOTHという販売サイトにて、トートバッグを販売しております。
チェックして頂けると幸いです。
さいごに
まとめです。
・『愛』の漢字の成り立ちには、「切ない想い」が表されている。
・作品で表現したのは、「切ない想い」ではなく「大切な想い」。
・トートバッグ、作ってます。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。