書道展に出す予定とかないから、
半紙さえあれば、いいかな?
えぇ…まぁ、ぇぇぇ…(;´Д`)
でも、半紙にもいくつか種類があるので
紹介を、させて…(´・ω・`)
笑
それでは、見ていきましょう!
趣味でゆるく楽しみたい書道初心者さん向けの、書道用の紙の紹介です。
大きな作品を書く予定はまだないかもしれません。
でも紹介します。簡単に。
・書道用のおもな紙は「画仙紙」
・半紙にもいろいろ種類がある。半紙以外はもっとある。
・書きたい表現に合わせて選ぼう。
書道用の紙「画仙紙」
書道ではおもに「画仙紙」という紙を使います。(画宣紙、画箋紙と書かれることも)
書画を書くための紙で、墨の発色やにじみ・かすれなどの表現を出すことができます。
「画仙紙」の呼称の由来は、中国・宣州(宣城)産の書画紙「宣紙」からだそうです。(宣紙については、下記で紹介します。)
※宣州…隋代から南宋にあった州
宣紙とは
宣紙とは、中国安徽省の宣州(現在の宣城市涇県)で作られる手漉きの書画紙です。書道、水墨画などに使われる上質な紙で、日本では「本画仙」と呼ばれています。(これに対し、日本で作られた画仙紙は「和画仙」といいます。)
この地域で、定められた原料と伝統的な手法で生産される紙だけを「宣紙」と呼びます。
「宣紙」の名がブランドとして認知されており、他の伝統産地でも「宣紙」と使われることがあります。その中でも福建省の「福建宣紙」が有名です。
宣紙の代表格で「紅星牌」というのがあります。より厳選された原料や熟練の職人の技術で作られた、最高級品です。
半紙について
書道の半紙は 約24× 33cmで、一般的な書道・習字の半紙の規格です。
「半紙」というからには、何かの紙の半分だろうと推測できますが、調べたら2つ説がありました。
1つは「杉原紙」の半分のサイズ。鎌倉幕府で公用紙として使われ、日本各地で作られるようになった紙。大きさは1尺6寸×1尺1寸。2つめは、平安時代中期の法令で決められた和紙の大きさがあり、その半分というもの。「延喜式」という法典に和紙の規格は2尺3寸×1尺3寸と記述がある、そうです。
紙の原料
代表的な原料は、楮・三椏・雁皮、麻です。稲わら・カヤ・アシ、竹などもあります。
他に、木材パルプや故紙パルプを組み合わせることも。いろいろな組み合わせ、配合によって滲み、かすれなどが変わり、様々な表現ができるように調整されて作られています。
手漉きと機械漉き
作り方が違うので、生産量にも違いが出ます。ここで価格に差が出やすくなりますが、どちらも工夫が凝らしてあるので、選ぶのに迷います。(いろいろと試してみたくなるので)
手漉き
伝統的な手法で、職人さんが手間をかけて作ります。
手漉きの紙は、清書などに選ばれます。滲みやかすれなど、奥深い味わいを表現するのに適しています。
機械漉き
洋紙を作る技術が用いられています。
「半紙として売っているけど、和紙っぽくない光沢がある紙」が低価格でありますが、それは「パルプ半紙」です。はじめて書に触れる学童向けとして、滲みがなく使い勝手が良いです。
パルプを中心に、楮、竹、わらなども混ぜられて作られているのが、「模造半紙」。パルプ半紙と比べると、書き味が手漉きの半紙に近くなります。
私の使い分けです。
1、字の形、配置を考えるときは、パルプ半紙を。
2、構図が決まり、ひたすら練習の段階では模造半紙を。
3、最後、「あと数枚で終わらせる!」と意気込んだときに、
手漉きの紙で清書をします。
漢字用とかな用
漢字用
漢字用では、滲みやかすれが出やすいものが好まれるので、それらに対応した紙です。かな用と比べると厚みがあります。
かな用
かな用の紙は、漢字用の紙よりも薄く、ほとんど滲まないのが特徴です。小筆の細い線も滲みで潰れることなく、きれいに書けます。
画仙紙の大きさ
書道展などで見られる大きさの紹介です。これでも一部です。
中国から伝わった大きさが基になっています。全紙の下にカッコで「小画仙」とありますが、もっと大きいサイズで中画仙、大画仙もあります。
表の中に書き忘れてしまいましたが、「半切」のことを「条幅」ともいいます。
全紙をタテ半分にすると半切。
全紙から聯を取ると、残りが聯落ちとなります。
半切の半分が聯。聯のヨコ半分が八つ切。
ここで、注意です。全紙からは、聯も聯落ちも取ることができます(計算上)。しかし実際に自分で裁断すると大きさにズレが出る可能性があります。
私の経験です。聯のサイズをしっかり計って全紙を裁断したので、
聯落ちも問題ないと特に確認もせず練習していました。
ところが、聯落ちだと思っていたソレが、
公募規定から5cmほどズレていたのです。
焦りました…
自分は聯落ちのつもりでも、規定に満たないサイズになっている可能性があります。公募に出す際は「聯落ちサイズ(幅約53cm)の製品」を購入したほうが安心、そしてストレスフリーだと個人的には思っております。他のサイズでも同じことが言えます。
私なら、そもそも自分で紙を切ろうとは思わないなぁ
あー…
まとめ
・書道用のおもな紙は「画仙紙」
・半紙にもいろいろ種類がある。半紙以外はもっとある。
・書きたい表現に合わせて選ぼう。
書道用の紙を取り扱うメーカーさんのサイトへ行くと、種類豊富で用途に合わせて選ぶことができます。丁寧な商品説明もあるので、自分が望む紙もきっと見つかると思います。
「清書は手漉きの紙を勧められることが多い」というのも実際にはありますが、「機械漉きだから良くない」なんてことは、ありません。自分の書きたい表現に合わせて選ぶのが良いかと思います。
毎回書いてますが、ここでは「趣味でゆるく楽しみたい書道初心者さん向け」としていますので、教室等に通われる方は先生のご指導を仰いでください。やはり、書道展への応募となると「清書は手漉きの紙」となるのが多いと思うので、確認をお願いします。
それでは、今回はここまでです。
読んで頂き、ありがとうございました。