書道の用具って分かりづらいことが多いです!
例えば、墨液と墨汁の違いって何?とか。
筆先の色が違うのは何で?とか。
そうですねぇ。
ちなみに墨液と墨汁では、どちらも同じものを指します。
液状の墨で、固形墨よりも手軽に使えるのが特徴です。
書道初心者さん向けに書道用具10点のざっくりした解説をします。
「コレを選べば間違いない!」といったオススメ紹介記事ではありませんので、ご注意ください。
「初心者さんなら筆なら兼毫筆で、硯ならプラスチック製でもいいかな」という感じの、ざっくりゆるーい紹介です。はじめて用具を買う前のプチ情報として参考にしてみてください。
・この記事は、はじめて用具を買う前のプチ情報
・高価なものが、自分にとって良いものとは限らない
・用具を選ぶ基準がちょっと見えてくる
一回で知識を詰め込むのは大変なので、
こんな感じかぁ、くらいの気持ちで眺めてみてください。
「高価な物は良いもの」であることが多い、が
が?
扱いが難しい。希少価値が高い。
という場合も多いので、ハードルも高くなりがちです。
高価なものが自分にとって使いやすいものとは限りません。
まずは、「高価な物は良いものであることが多いが、扱いが難しい」というのを抑えておきましょう。
そして、高価なものが自分にとって良いものであるとは限りません。こればかりは実際に使ってみないと分からないし、使いこなせるまで慣れや試行錯誤が必要、といったこともあります。
私の、小学生の頃の話ですが、「なんかカッコいい」という理由だけで、柔毛筆(穂先長め)を試し書きなしで買ってしまったために、全然思うように書けなかったことがありました。
値段も奮発してしまったため、買い替えることもできず、書道教室でひとり悪戦苦闘しておりました。当然ながら昇級昇段は鈍り、悶々とした時期でもあります。(現在は、好んで使用しております。)
試しに安価なものからはじめて、次の機会に新しいものに挑戦していくことをオススメします。
書道用具10点のざっくり紹介
10点に絞った理由は、以下の記事に合わせています。内容が重複する部分があります。
紹介①は個別で補足文が多めにあり、紹介②ではまとめて紹介します。
紹介① 筆(大筆)、小筆、半紙、硯、墨液
筆(大筆)
穂先の材質によって柔毛筆、剛毛筆、兼毫筆に分けられます。
イメージでいうと、茶色い穂先が硬め(剛毛筆)で、白っぽい穂先が柔らかめ(柔毛筆)。兼毫筆は両方入ってます、という感じです。※ざっくりし過ぎてます。
剛毛筆・兼毫筆は楷書を書く場合に使いやすく、柔毛筆・兼毫筆は行書や草書の柔らかい線を表現するのに丁度良いです。初心者さんにオススメなのは、ほどよい硬さと使いやすさがある兼毫筆です。はじめから全部おろさず、七、八分くらいにしておくと墨の含みすぎを防ぐことができます。
サイズはお店や商品によっても若干の違いがありますが、半紙に書くなら3~5号程度を目安にすると良いです。わかりやすく、「半紙用」と表記されている商品もあります。
小筆
半紙で名まえを書くときにあると便利です。写経用、仮名用などもありますので、意外に種類は豊富です。
使い始めは穂先だけ軽く指でほぐします。大筆のように水洗いはせず、反故(書き損じて不要となった紙)などを使い、少量の水で墨が着いた部分だけを拭きとるようにします。
余談ですが、「作品に統一感がなくなるから筆を変えない」と小筆を使わず、大筆のまま名まえを書くこともあります。
・・・ということで、頑張れば小筆がなくても名まえは、いけますw(無理はしないように)
半紙
20枚で1帖と数えます。大きさは約24.3cm × 33.3cm。
上の画像では、「滲みが少なく」とまとめましたが、滲みやすく作られた機械漉きの紙もあります。商品に「にじみにくい」、「適度ににじみ」等、記載されているのを参考にしてみてください。
また、仮名用の紙は手漉き、機械漉きともに滲みにくく作られています。
硯
重いのが難点な硯。プラスチック製、セラミック製を選ぶと扱いやすくなります。ただ、固形の墨を磨るときにはあまりオススメできません。
固形墨を磨ってみたいと考えている方は、天然の石から作られた硯を検討してみてください。
これまた余談ですが、見た目を気にしないというのであれば、使い古しのタッパーでも代用できます。置いた時の安定感は期待できないので、腕や筆をぶつけて倒さないように注意は必要です。
墨液
墨液、墨汁、墨滴、書液、等々、初心者を混乱させる元凶のような存在。一般名称は墨液、墨汁です。こちらは同義なので、呼び方はどちらでも構いません。液状の墨で、固形墨よりも手軽に使えるのが特徴です。
会社によって「商品名」が異なるので、似ているようで違う名まえがついています。
そして、混乱するのが成分の違いです。似たような名まえでも使われている素材が違っていたり、成分量も会社や商品によって違うので迷います。まずは大きく分けると「天然素材」か「合成樹脂」か、となります。
成分の違いについては使用目的に合わせながらゆっくり選べば良いのです。が、たまに、「合成樹脂性なんてただのインクだ。墨と呼べない!」とはじめから使うことさえダメとされるときもあります。たまに。
ここでは、初心者さんには「合成樹脂性」の安価なもの、使いやすいもので大丈夫ですよ、とお伝えします。
こだわりたいと思ったときに、色々と比較すると良いでしょう。
紹介② 墨(固形)、下敷き、文鎮、水差し、筆置き
ここからは、さらにざっくり紹介します。
墨
写経など墨の使用量が少なくて良い場合には、墨を磨ってみることから始めるのも趣があって良いかもしれませんね。
下敷き
補助線がプリントされているものがあります。半紙を折って目安をつける手間が省けるので楽です。
文鎮
紙の上部に置くことが多くなりますが、作品のバランスを見ながら適宜移動させましょう。でないと、ただただ邪魔な存在になるので「定位置」にこだわりすぎないよう注意。
水差し
墨を磨るときに必要になります。デザイン豊富で、見ているだけでも楽しい小物にもなります。
筆置き
筆が転がるのを防いでくれます。こちらも様々なデザインがあるので、自分の好みで探すのも楽しいと思います。
まとめ 書道用具の選び方
・はじめは、使いやすい安価なものから
まとめると、このひと言になってしまいますね。
素材の違いにこだわる、小物を増やしていくのは、ゆっくり楽しんでいきましょう。
だいぶ、ざっくりしていますが、こんな感じで終わりです。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
マイペースで楽しんでいきましょう。